おすすめハイキングコース【スイス・グリンデルワルト】絶景トレッキング体験記

美しいアイガー北壁とグリンデルワルト 行き方
美しいアイガー北壁とグリンデルワルト

スイスの山岳リゾートの中でも特に人気の「グリンデルワルト」。2025年夏時点での体験に基づいて、その行き方と、アルプスの山々や氷河の絶景を見ることができる展望台3選、それぞれの近くにある初心者におすすめのハイキングコース(トレッキングコース)を詳しくご紹介します!

グリンデルワルトへの行き方

日本からグリンデルワルトに行くには、まずはスイスの「チューリッヒ国際空港」に向かいます。成田空港からの直行便は1日1便、経由便なら多くの選択肢があります。チューリッヒからグリンデルワルトまではSBB(スイス連邦鉄道)で乗り換え1回、2時間40分ほど。

人気の観光地なので夏と冬のオンシーズンは電車の本数も十分。車内は清潔で運行時間も正確です。鉄道チケットはSBBの公式サイトや公式アプリでの購入がオススメ。かなりの円安・かなりのスイスフラン高なので、スイス連邦鉄道も山岳鉄道もゴンドラも全て高額!今回は一般的な鉄道料金をすべて半額、一部の山岳鉄道を割引料金で利用できるSBBの「ハーフフェアカード」120スイスフラン(訪問時のレートで1人24,000円ほど)を購入した上で、鉄道やゴンドラのチケットを購入しました。

絶景!グリンデルワルトのおすすめ展望台3選

グリンデルワルトのおすすめ展望台3選は、①スフィンクス展望台、②フィルスト展望台③メンリッヒン展望台。いずれもグリンデルワルト市街から山岳鉄道やゴンドラで簡単に行くことができ、アルプスならではの絶景を楽しむことができます。

中央がグリンデルワルト市街。地図下部にユングフラウヨッホの「スフィンクス展望台」、上に「フィルスト」、左に「メンリッヒン」。

スフィンクス展望台(標高3,571m):トップオブヨーロッパ「ユングフラウヨッホ駅」エリア

フィルスト展望台(標高2,184m):絶壁遊歩道「フィルスト・クリフウォーク」など

メンリッヒン展望台(標高2,230m):最高の見晴らし、360度の絶景

それぞれの展望台への行き方と、展望台の近くのおすすめのハイキングコース(トレッキングコース)を順にご紹介します!

①「スフィンクス展望台」への行き方

スフィンクス展望台(標高3,571m)は、トップ・オブ・ヨーロッパ(ヨーロッパ最高の標高3、454mにある駅)として有名なユングフラウ鉄道の「ユングフラウヨッホ駅」の近くにあります。ユングフラウ鉄道には、山の中腹にある「クライネシャイデック駅」もしくは「アイガーグレッシャー駅」から乗車することができます。

  • ルート1:クライネシャイデック駅からユングフラウ鉄道に乗る
    • 「グリンデルワルト駅」から「クライネシャイデック駅」までは下の写真の電車に乗って約40分
グリンデルワルト駅
ルート1:グリンデルワルト駅からクライネシャイデック駅に向かう電車
  • ルート2:アイガーグレッシャー駅からユングフラウ鉄道に乗る
    • 「グリンデルワルト・ターミナル駅」から「アイガーグレッシャー駅」までは、ゴンドラ「アイガーエクスプレス」に乗って約15分
アイガーグレッシャー駅
ルート2、ゴンドラからユングフラウ鉄道に乗り換える「アイガーグレッシャー駅」。ここもアイガーを間近に見られる絶景スポット!

ユングフラウ鉄道は、ハーフフェアカードを利用して25%割引が適用された後の料金で片道1人57CHF(訪問時のレートで約10,000円)という高額チケット!その日の天候が良いことをチェックしてから直前に購入するのがおすすめです。チケットは駅窓口または公式サイトやアプリで購入することができます。

夏のオンシーズンは、ユングフラウ鉄道は別途座席予約が必要となり、チケットの購入方法が複雑になります。単純な往復ではなく、途中にトレッキングする場合は、駅窓口で行程を示してチケットを買うのが確実です。

絶景!氷河ビュー

スフィンクス展望台からはアルプス山脈最大の「アレッチ氷河」や周囲のアルプス山脈の絶景を楽しむことができます!この展望台には、氷の宮殿「アイス・パレス」やレストラン、ショップなどがあり、標準の滞在時間は90分。

ユングフラウヨッホ駅MAP
ユングフラウヨッホ駅にある案内図。左に鉄道駅やレストラン。ぐるりと回遊できる造りで、途中のエレベーターでスフィンクス展望台に登ります。
こちらはアルプス山脈最大の「アレッチ氷河」!何千年も続く氷河は、圧倒的な存在感!

ユングフラウ鉄道周辺の初心者向け絶景トレッキングコース

①「スフィンクス展望台」の帰りに途中駅で降りて、絶景トレッキングを楽しんできました。「アイガーグレッシャー駅」から「クライネシャイデック駅」までの下りメインの初心者向けコースで、標準時間は36分ですが、景色を楽しみながらゆっくり歩くと2倍ほどかかりました。そこそこの下り坂なので、山用の滑りにくいトレッキングシューズがオススメ。また、オフラインでも現在地が分かるスイスの山歩きアプリ「swisstopo」で事前にコースを作成してダウンロードしておくと便利です。

山歩き用のアプリ「Swisstopo」で事前に作成しておいたトレッキングコース。地図の右下がスタートで、左上がゴール。
「Swisstopo」では高低差が分かる表示も便利。左がスタートで右がゴールの下り坂です。距離や標準タイムも表示されます。
アイガーグレッシャー駅
アイガーグレッシャー駅から出発‼アイガーの氷河が間近にみられる絶景!絶壁の山肌がかっこいい!
トレッキングコース
どんどん下っていくと遠くに中間地点の山上湖や、その向こうに目的地のクライネシャイデック駅が小さく見えます。緑が綺麗!
トレッキングコース山上湖
行程の真ん中あたりにある美しい山上湖。アイガーに雲がかかってしまっていますが、それでも美しい!

このおすすめトレッキングコースで見られる絶景や下り坂の詳しい様子が分かる動画「アルプスの絶景トレッキング!in グリンデルワルト」もぜひご覧ください!

アルプスのオススメ絶景トレッキング!in グリンデルワルト

②断崖遊歩道も楽しめる「フィルスト展望台」

続いて2つ目は「フィルスト展望台(標高2,184m)」。グリンデルワルトから徒歩10分にあるゴンドラの駅からアクセスすることができます。こちらの目玉はフィルスト山の断崖に設置された恐怖の遊歩道「フィルスト・クリフ・ウォーク」!

クリフウォーク
フィルストの断崖に作られたクリフウォークは全長約250m。足元が金網なのでかなり恐い!
フィルスト展望台
フィルスト展望台とクリフ・ウォーク。断崖に沿って道があるのが分かります。この日はアイガーに雲がかかっていて残念!

ここはジップラインやカートなどのアクティビティが充実しています。90分待ちなどの混雑も見かけたのので、オンシーズンに乗りたい方は早い時間に訪れるほうが良さそうですね。

フィルスト展望台から行ける往復2時間のトレッキングコース

このフィルスト展望台から行けるおすすめトレッキングコースは、往復2時間ほどの「バッハアルプゼー湖」を目指す初心者コース。かなり人気のコースのようでトレッキングしている方がたくさん!コースは一本道で分かりやすいですが登りもあるので体力が必要。ちなみに今回は途中で天気が急変して雷予報が出たので、湖に辿り着くことなく引き返しました。

右手のフィルストから、左上の「バッハアルプゼー湖」を往復するコース。標高2,000mなので高山病リスクは少なめ。
左手のスタートから右手の折り返し地点に向かって緩やかに続く上り坂。「swisstopo」アプリはアップダウンがイメージできて便利!
バッハアルプゼー
辿り着けなかったバッハアルプゼー湖の画像を「© 2025 スイス政府観光局」からお借りしました。この景色を見たかった!

③見晴らし360度!開放感抜群の「メンリッヒン展望台」

3つ目はメンリッヒン展望台!グリンデルワルト・ターミナル駅からゴンドラでアクセスできます。標高2,230mの「メンリッヒン山頂駅」にあるメンリッヒン展望台は、アイガーを含むアルプスの山々を臨む最も視界が開けた展望台でした。キッズ用の遊び場も充実していて、絶景の中お子さんたちが楽しんでいました!

メンリッヒン展望台
目を引く大きな遊具、トランポリンなどがありお子さんがたくさん遊んでいました!絶景の中遊べるなんて素敵ですね!

登る価値あり!ロイヤルウォークの展望台!

メンリッヒン展望台から行くおすすめのトレッキングコースは「ロイヤルウォーク(Royal Walk)」!片道30ほどで距離が短く道も安全ですが、けっこうな上り坂。それでもロイヤルウォークの終点にある展望台(王冠の展望台)で見える景色は完全な360度で相当に美しく、頑張って登って良かった!と思えるトレッキングコースでした。

「ロイヤルウォーク」
写真中央に小さく見えるのがゴンドラの到着駅。そこから山道を30分かけて登ります。そこそこの登り坂なので結構ハード!
「ロイヤルウォーク」山頂からの眺め
景色がスゴイ!山を挟んでグリンデルワルトとは反対側にある街が眼下に見えます。

グリンデルワルト 展望台とトレッキングコースまとめ&服と靴

アイガー
緑豊かなグリンデルワルトの街と、美しいアイガー北壁。

グリンデルワルトは、アイガーをはじめとするユングフラウヨッホ三山に最も近い人気の山岳リゾート。展望台やトレッキングコースには山岳鉄道やゴンドラで簡単にアクセスすることができ、アルプスの大自然を満喫することができました。

今回ご紹介したグリンデルワルトの人気の展望台の標高は2200mから3500mほど。かなり標高があるので、一気に上がると高山病になるリスクが高くなります。可能であれば高いところに行く前にグリンデルワルト市街で一泊するなどして、身体を慣らしておくほうが良いでしょう。特に一番高い展望台は気圧が低いことが明確に感じられるほどなので無理は禁物です。

ちなみに、最も標高のあるスフィンクス展望台の屋外は夏でも気温が0度近くまで下がることもあり、風が吹くとかなりの寒さ。その他の展望台やトレッキングコースでも、天候や風や天候によって体感気温がかなり変わるので、着脱しやすい防寒具が役に立ちました。また、靴は、コースによって細かい砂や多少の石があるので、グリップ力のある初心者向けのトレッキングシューズがおすすめです。

しっかりと準備さえしておけば初心者でも楽しめるハイキングコース・トレッキングコースが充実していて、アルプスの絶景を楽しむことができるグリンデルワルト、オススメです!